テクニック ARIA19:エラーを特定するために、ARIA role=alert 又はライブリージョン (Live Regions) を使用する
このテクニックについて
これは、次の達成基準に関連するテクニックである:
- 3.3.1: エラーの特定 (十分なテクニック)
- 4.1.3: ステータスメッセージ (より具体的な手法を用いる十分なテクニック)
このテクニックは、Accessible Rich Internet Applications (WAI-ARIA) をサポートする技術に適用される。
解説
このテクニックの目的は、入力エラーが発生した場合に支援技術 (AT) に通知することである。aria-live 属性は、エラーメッセージがライブリージョンのコンテナに注入されたときに、支援技術 (スクリーンリーダーなど) による通知を可能にする。aria-live リージョン内部のコンテンツは、テキストが表示されている場所で支援技術がフォーカスする必要なしに、支援技術によって自動的に読みあげられる。
ライブリージョンのプロパティを直接適用する代わりに使用できる特殊ケースのライブリージョンのロールも多数ある。
事例
事例 1: DOM 内にすでに存在する role=alert を持つコンテナの中にエラーメッセージを注入する
次の事例は、aria-live=assertive を使用しているのと同等の role=alert を使用する。
事例において、ページロード時に DOM に存在する aria-atomic=true 及び aria-live プロパティ又は alert ロールを持つ空のエラーメッセージコンテナ要素が存在する。エラーコンテナは、ほとんどのスクリーンリーダーでエラーメッセージが読み上げられるために、ページロード時に DOM に存在しなければならない。aria-atomic=true は、複数の無効な投稿をした後にエラーメッセージを iOS の Voiceover に読み上げさせるために必要である。
jQuery は、送信時に入力が空であるかどうかをテストし、そうであれば、ライブリージョンコンテナにエラーメッセージを注入するために使用される。新しい送信が試みられるたびに、前のエラーメッセージがコンテナから削除され、新しいエラーメッセージが挿入される。
$(document).ready(function(e) { $('#signup').submit(function() { $('#errors').html(''); if ($('#first').val() === '') { $('#errors').append('<p>Please enter your first name.</p>'); } if ($('#last').val() === '') { $('#errors').append('<p>Please enter your last name.</p>'); } if ($('#email').val() === '') { $('#errors').append('<p>Please enter your email address.</p>'); } return false; }); });<form name="signup" id="signup"> <p id="errors" role="alert" aria-atomic="true"></p> <div> <label for="first">First Name (required)</label><br> <input type="text" name="first" id="first"> </div> <div> <label for="last">Last Name (required)</label><br> <input type="text" name="last" id="last"> </div> <div> <label for="email">Email (required)</label><br> <input type="text" name="email" id="email"> </div> <div> <input type="submit" name="button" id="button" value="Submit"> </div> </form>
関連リソース
推奨を意味するものではない。
検証
手順
role=alert又はaria-live=assertive属性が指定された空のエラーコンテナが、ページの読み込み時の DOM に存在することを判断する。- ライブリージョンのコンテンツの表示又更新を引き起こすエラーをトリガーする。
- エラーメッセージが既に存在するエラーコンテナに挿入されたことを判断する。
期待される結果
- 1 及び 3 の結果が真である。